かまがや地域情報の窓

　新年あけましておめでとうございます

　当NPO法人は平成１５年６月に認証を受けてから活動を続けて本年で設立２０年目を迎えます。

　　新型コロナウイルスが２０２０年２月の横浜港に停泊中の「ダイヤモンドプリンセス号」クルーズ船乗客の中から乗客の集団感染が発生して以来、国内では厳しいコロナ対策の防疫対策が取られて幸い世界の中でも、感染者数やコロナ感染による死亡者数も少なく抑えられました。しかし、第８波の変異ウイルスの感染拡大が危惧される中、昨年の１０月以降国内及び海外からのビジネス客や観光客の移動や入国が緩和され、人の往来も回復基調にあります。オミクロン株も変異を繰り返しワクチン摂取も既に５回も受ける人々が増えています。製薬会社の新型コロナウイルスに対する新薬開発もｍＲＮＡワクチンにより、開発スピードが進んで最近では感染者数は増加しているものの。重症化による死亡者数は減少しています。

　さて、当ＮＰＯ法人では令和４年度事業として主にロボット工作教室関連事業を中心に、小学４年生以上成人までの受講者を対象に、各種ロボット製作やプログラムの学習体験を行いました。ロボット工作の入門コースである「ロボット工作教室」は、コロナ感染の影響により受講者も４名と低調でしたが、今までロボット工作を継続して受講されてきた「ロボット工作研究グループ」受講者の方は１０名に至り、両方を合わせると１４名の方が、土曜日と日曜日で６月以降に毎週定期的に開催をしてきました。

　また、ロボット工作研究グループで講座を受講される方には、昨年７月より「ステアリング４輪車（LEGOブロックを使用した車体構造とmicro:bitマイコンによる送受のリモコン操縦）」を実施し、その後受講者の方たちのアンケート結果により、自分で考えたロボットを実現させたいとの要望から、基礎的な電子部品の使い方や電子回路の読み方、プリント基板の配線実習、計測器の使い方、Tinkercadソフト（電子回路の作り方）の使い方を講座で学び、本年度からはいよいよ自分で考えたロボットの実現に向けて取り組む予定です。また、昨年度の最終１２月の講座では以前製作したプロッターロボットやステアリング４輪ロボットを一部改造して、各ロボットの先端にＡＩカメラを取り付けて、あらかじめＡＩカメラに記憶させた顔や物体を認識させて、ロボットが追いかける様な「ＡＩカメラ」講座を開催しました。

　昨年６月には西部小学校の６年生の３クラス８０名程を対象とした、学校のChrombookノートPCを活用したプログラム学習体験講座ではProgram-Landソフトを利用したPC画面上でロボットが動くシュミレーションプログラムを生徒たちが作成し、次々と課題に挑戦をしました。同じく８月の夏休み期間中に西部小学校の「わくわくクラブ」が主催する夏季プログラム学習講座では学校の理科教材である「MESHブロック」を活用したプログラム学習体験を行い、その中で「自立式２輪車」や「お絵描きロボット」をグループごとに生徒たちが協力しながらロボットを製作しました。

　８月には市の中央公民館から昨年に続き今回２回目となる講座開催委託を受け、市内の小学生を対象とした「夏季プログラム学習講座・ミニ３輪ロボット組立及びプログラム作成」を実施いたしました。保護者の方と一緒にロボット工作の体験講座を受け、実際にロボットがコースに沿って動く様子を見て喜んでいました。

　また、当NPO法人が鎌ヶ谷市役所健康福祉部から委託を受けている「健康ふくしネットかまがや」サイトに掲載する、バリヤーフリー情報の更新の為、新京成線の５駅（鎌ヶ谷大仏駅、初富駅、新鎌ヶ谷駅、北初富駅、くぬぎや山駅）を調査の為取材いたしました。この情報は鎌ケ谷市のHPの外部サイトに更新反映されます。

　昨年の２月２４日から始まったロシアによるウクライナ領土への侵略は、ウクライナ側の強固な守備と反撃により、当初はロシア側有利と思われていた予想が次々とはずれ、年末にはロシア側も弾薬や武器の戦車・航空機・ミサイルなどが枯渇する様子で、特に今回の侵略戦争で顕著になったのが戦略上の情報戦の巧緻が戦術に大きく反映され、ネット上や宇宙も含めた総合情報収集力や情報の分析及び活用力が戦況に大きく影響しています。我が国も、台湾周辺の南西諸島で、中国の強力な戦力に対抗するため、防衛力の強化が政府により、防衛費を従来の倍の２％に増強する方針が打ち出されました。

　企業活動や自国の防衛にはＩＴ技術やＡＩ技術の人材確保や能力向上が求められ、人材の育成には国や自治体、企業などが積極的に導入を図るための人材育成に努めなければ、他国との経済競争に生き残っていけないリスクも生じます。そのためにも、これらの分野で民間の力を活用し、地元で実務経験のあるボランティアの方々の協力を得て、我が国の将来を担う小中学校のＩＣＴ教育に民間の力を取り入れていく制度の改革も必要ではないかと思われます。　

　令和４年度の活動で取り組んできた、小学生や成人の方を対象とした「ロボット工作関連事業」では、始めてロボットの組立製作やプログラムの作成体験をされ、実際に自分で製作したロボットが、コースの上を正確に走ったり、また自作したリモコンでロボットを動かす体験をすることによって、特に小学生の女子生徒や５年生から６年生の男子生徒たちも目を輝かせてロボットの動きを追っている姿は、ロボット工作を指導する当NPO法人メンバーも受講者に対する教え甲斐を感じます。

　令和５年度は、やはりロボット工作関連事業をメインに事業展開を行う予定ですが、それ以外にも市の中央公民館からの委託事業や、市内小学校や放課後児童クラブなどでのプログラム学習体験講座も継続していく予定です。また、新しい試みとして他のNPO法人と当NPO法人がノウハウとして持つロボット工作指導などで協力して新し事業の展開が出来るのではと期待しています。

　現時点では模型のロボットの製作体験ですが、いずれ社会では人口減少と生産性の向上の必要から人間の活動を補完するロボットによる作業分担も、社会で幅広く導入され、こうした分野の人材確保も広く求められます。幼年期のこうしたロボット工作体験を通じて、物を作る楽しみや興味を持って、理工科系の分野に進む手助けになれば、我々の活動が地域の社会貢献に少しでも寄与出来ているのではないかと思います

　当ＮＰＯ法人も本年度には設立２０周年を迎えますが、設立当初の事業形態から大きく変貌致してきておりますが、時代の要望に合わせたＮＰＯ活動を今後も引き続き進めて行きたいと思います。この１年が皆様にとって輝かしい年となる事を願っております。本年もどうぞ宜しく当NPO法人活動にご支援ご協力の程宜しくお願い致します。　

令和五年元旦

特定非営利活動法人　かまがや地域情報の窓　理事長　川俣　蓁