かまがや地域情報の窓

　二酸化炭素などの温室効果ガスの排出量から森林などによる吸収量を差し引くことでゼロにする脱炭素社会の実現を目指し、2020年10月「2050年カーボンニュートラル宣言」がなされた。具体的な戦略として「グリーン成長戦略」が策定され、経済と環境の好循環を作っていくことを目的とした施策が進められていく

　菅総理の施政方針演説では「2050年カーボンニュートラル」が産業構造の大転換と力強い成長の鍵となるものと位置づけられた。温暖化対策を、経済成長の制約や負担と考える時代は終わり、成長の機会と捉える時代が始まった

持続可能な開発目標

持続可能な開発目標　
「（NPO法人かまがや地域情報の窓／私たち）は持続可能な開発目標（SDGs）を支援しています」

　2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」では、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際社会共通の目標が決められた。それが、SDGs「Sustainable Development Goals（持続可能な開発目標）」で17のゴールと169のターゲットで構成されている。

　SDGsに「エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」「気候変動に具体的な対策を」「海の豊かさを守ろう」とある。これが脱炭素社会への取り組み目標としての「2050年カーボンニュートラル」となった。施政方針では、政府による2兆円の基金の創設。次世代太陽光発電、低コストの蓄電池、カーボンリサイクル、再生可能エネルギーの拡充のほか、2035年までに新車販売で電動車100％を実現。などが挙げられている。

　SDGｓに示される目標達成には、相互に関連する施策の連携が欠かせない。省庁の縦割りの弊害をなくすことや障壁となっている規制の廃止などが行われる必要がある。また、最先端技術の開発にあたっては、日本のものづくりの強みを活かすとともに、グローバル・スタンダードとなるものであることが望まれる。

持続可能な社会経済の仕組みをつくるには、「三方良し」として伝えられる「売り手良し、買い手良し、世間良し」の精神が求められるのではないか。企業の社会的責任としてみんなが幸せである社会を目指していくこと。一方で、それは私たちに消費や社会活動に係る行動変容をせまることになる。

　気候変動の要因が、人間活動による温室効果ガスの排出量増加であることに疑いがない。地球温暖化が私たちの暮らしの大きな脅威であり、その脅威に対応していくためにも脱炭素社会の実現を進めていかなくてはならないだろう。

うむっさん