ペーパークラフトで今回はドールハウスの「和菓子屋」さんを作ってみた



 来年2月~3月にかけて開催予定の、第3回「シニアーライフを楽しむ集い」の中で、取り上げるペーパークラフトで既に2回続けて参加されている方に対して、何か新しいペーパークラフトの素材が無いかを探していたところ、ドールハウスがネット上で見つかったので、その素材をダウンロードして、まずは試験的にこちらで組み立ててみました。

完成した「和菓子屋さん」のドールハウス

 当NPO法人では、一昨年から市内に在住の高齢者の方を対象に、高齢者でも元気で毎日を楽しく過ごしてもらおうと「シニアーライフを楽しむ集い」を開催しています。主催者側の目標としては、「シニアーライフを楽しむ集い」に何回か参加をしている内に、参加者の方たちにもお知り合いが増えて、その中で同じ趣味や興味のあるテーマで小さな仲間づくりが新たにできるお手伝いが出来たらいいなと考えて、続けております。

 このイベントの中の一つに「ペーパークラフト作り」がありますが、高齢者の方が手先を使って物を作るという行為は、頭脳を刺激し頭の健康にも効果があると思います。限られた時間(約2時間)でペーパークラフトを作るのもなかなか大変ですが、既に毎回参加されておられる方にとっては、新鮮味が欠ける恐れもあって何か良い教材はないかとネットで調べていたら、ドールハウスの無料提供サイトが見つかり、ダウンロードを行って試作してみました。

 昨年度実施した「ペーパークラフト作り」でも7名ほどの方が参加され、講師の説明を聞かれてペーパークラフトづくりに熱心に取り組んでおられました。参加者の構成は断然女性の方が多くて、比較的簡単なランプシェイドのような物でも結構時間ギリギリまでかかって作っておられました。

グリーティングカード フクロウの形のランプシェイド

 今回検討中のテーマは「和菓子屋」さんで、プリント枚数にすると16枚ほど。細かいパーツもたくさんあって、当初の目論見では2日間ほどで完成するかと思いきや、何と5日間もかかり延べ時間にすれば20時間を少し超える程でした。組み立て指図書通り行っても一部は変形して上手くいかなかったので、少し改良したり、余った紙で補強をしたりと手間はかかったが何とかドールハウスらしく完成しました。
 
 シニアーライフを楽しむ集いに参加される方には、中級レベルのペーパークラフトとして紹介し、2時間でできる部分は限られていますが、最初は和菓子屋の建物外観を完成してもらい、残りはご自宅で1週間から10日間余りで徐々に組み立て完了を目標として、その間は細かい部品作りなどペーパークラフトを楽しみながら作っていただこうと考えております。参考までに前年度作ったペーパークラフト(所要時間は2時間)2点と、今回試作したドールハウスの製作過程を写真でご紹介します。
ドールハウスの「和菓子屋さん」

緋毛氈のお茶席 和菓子屋の前のお茶席 和菓子の商品ケース
和菓子屋の店舗 小物パーツ(1) 小物パーツ(2)

 試作したドールハウス「和菓子屋」さんは、ペーパークラフトとしては比較的大きく(高さが25cm、幅が25cm、奥行きが15cm)存在感があります。ドールハウスの製作に当たっては、事前に用意をするものとして定規(20~30cm)とカッターナイフ、ハサミ、スティック状の糊、下敷き(1mm程度の厚紙でも大丈夫です)。そして切り抜いたパーツの上に印刷されている折線に沿って糊り付け個所などを折り曲げる際には、定規や三角定規の直線部分を使って、折り曲げるときれいに曲げることが出来ます。また、折線の幅が3mm程度の狭い個所では、手では折り曲げにくいので予め折線の上からカッターナイフで軽く線引きをしておくときれいに折曲げることが出来ます。

 特に今回役立ったのは広い面積のパーツにのり付けする際、10mm~20mm幅の両面テープを代用する事です。それと、小さな小物を作る場合は、接着がなかなか難しいので、瞬間接着剤を使ってのり付けが難しい場所などに応用されると良いと思います。またお茶席の赤い日傘の細い棒状の部分は紙だけで作っているため3mm幅の細長いペーパーを張り合わせるのは大変です。ここで糊り付けに役立ったのは30cm程の長さの糸を3mm幅の三角形状細長い棒状のペーパーの接着部分を糸でクルクルと巻いて接着した個所が固まり剥がれないようになるまで糸で固定をしておきます。また細い竹串(長さ15cm程度)を三角形状の細長い棒状の空洞の中に挿入して強度を強めます。更に底辺の土台分は1枚の紙だけで作ってあるため安定がしにくいので、補強のための用紙を1枚丸く切って貼り付けます。

今回は初めて複雑なドールハウスを試作してみましたが、時間はかかりますが工作をしている間は結構楽しく一人で出来るホビーとしてお薦めです。

 
レポート:S.K