新たな出会い・研鑚・社会貢献の場を求めて

                           春爛漫なれど波高し


    

              開花した鎌ケ谷の桜            3月30日 撮影  
                                                   
                                       
 初春の天候を表す言葉としては“三寒四温”とか、“春に3日の晴れなし”などが極く一般的に使われている。まさに、この定番の言葉どおり、今年の春3月は不安定な天気に見舞われることが多かった。
 ここで言う「春」とは、桜の花が盛りのころを示す場合が多い。花見を楽しみにしているときに降る雨が、多くの人々に不快感や不満の気持ちを与えるかららしい。ところが今年に限ると、桜の開花以前の2月から始まり3月の末までも、三寒四温どころではなかった。極端に言えば、天気は日替わりで快晴の翌日は鬱陶しい雨になり、気温も一気に10度も上ったり下がったりした。一方、東京では1か月に10日も雪が舞うという珍しい年になった。

 北半球各地を襲った大寒波も凄かったようである。日本国内では、3月の後半になっても日本海側ではたびたび大雪に見舞われた。メールで囲碁を打つ北海道の友人からは「寒いです。また降っています。忙しいのは除雪の車だけです」と、悲鳴が聞こえてきた。原因は北極圏の寒気が中緯度地域に流れ込む、地球規模の
*北極振動」=PDFファイルを参照= という現象だった。<朝日新聞の記事から説明文を引用しPDFを作成>クリックして細部をご覧下さい。

 逆に北極圏に近い高緯度地域は暖かくなり、冬季五輪の開催地、カナダのバンクーバーでは冬の気温が平年を1.5度上回る5.5度となり、暖冬になった。スキー会場の雪が不足し、開催が危ぶまれるほどであった。例年雪不足では苦労する札幌雪まつりは大雪で全く心配なかったが、バンクーバーでは雪集めに奔走するトラックが目立った。
 
 今年の冬、懸念された新型インフルエンザは巷に蔓延することなく、過ぎたようである。だが、おっちゃんは2月の下旬から1か月以上にわたって喉もとの痰が抜けず、咳も止まらずに苦しんだ。当初、やはり風邪かと近所の診療所(開業医)に行った。いつものことだが、喉の奥をのぞき、胸に聴診器を当てただけで診察は終わりだ。カルテに薬の名前を書き込んで、はいさよならだ。ふと見れば、はやスポーツ紙などをかざして眺めている。

 当てにはしていないが、貰った薬は例年と同じだ。とにかく空いているから行くが、患者の話も碌に聞かず自らの意見も述べずに何年も同じ薬を処方する。このマンネリ化した治療 ?には呆れて物も言えない。来年こそは行くまいと心に刻んで帰った。薬の効き目が無かったのは言うまでもない。症状がまるで良化しないため、つぎの週には糖尿病関係で通院している病院に行った。違った角度からの薬をもらった。しかし、これも症状の改善に繋がらない。

 そのうち後頭部の頭痛がひどくなり、頭をあげておれなくなった。「おじいちゃん、まだしたいことあるんでしょ」と、ヨメに行った長女からは、しこたま怒られた。それで三軒目の病院に行き、頚動脈の超音波検査で片方の血管が厚くなっていることを知る。しかし医者は特に厳しくは言わない。こちらで催促したら、「半年に一度検査すればよい」とのこと。こちらから聞かねば、検査という言葉も出なかったに違いない。ここでも患者の気持ちは心にないようだ。CTスキャンも撮った。結果を尋ねるおっちゃんに、「詰まっている」とのたまう。

 えっ!もしかして脳梗塞と思ったら、「脳みそが詰まっている」ですって。患者を脅かして楽しむ医者も不埒千万だ。しかし、今こうしてパソコンを打てるのも、お医者様のおかげかも知れない。ただ、無知な患者を苛めるのだけは止めてほしいと心より願っている。

 最近、メール碁の仲間が3人続けて軽い脳梗塞になった。いずれも無事に生還したが、街中を歩く老人に脳梗塞のリハビリと思われる人が多い。予防に、早めの発見が大切なことは言うまでもない。食事と運動の両輪で、血管の若さを保ちたい。このたびの頭痛では5日ほど酒無しの日を送った。数十年もの間、ほぼ毎日飲み続けたおっちゃんも、酒無しで眠れることがわかった。これは、大きな発見であった。この収穫を活かさねばならない。 


  
             
                     
      
08年冬 メタミドホスによる中毒の原因となった 中国製冷凍ギョーザ


 
 3月26日の夜半のこと、寝しなに布団の中で、いつものようにラジオのイヤホーンをつけてテレビのニュースを聞いていた。そこに飛び込んできたのが、中国製冷凍ギョーザ中毒と韓国の哨戒艦沈没とのニュースであった。
 これで翌日の朝刊トップページは決まりと思ったら、二つとも半日遅れの夕刊記事となった。今になってみると、何かおかしい。
 中国側に不利となった毒ギョーザ事件の結末は「替え玉の犯人を作り上げ、死刑にしてから発表する」と、おっちゃんは考えた。死刑執行の素早さと、絶対数で群を抜く中国のことだ。如何にもありそうな手口と予測した。しかし、2年の月日は思わぬ決着となった。

  
「寝耳に水」の 毒ギョーザ容疑者 逮捕

 ネットでは27日朝から新聞は27日の夕刊から、中国製冷凍ギョーザ事件の犯人拘束がトップ記事で報道された。おっちゃんの第一感は、「この時期になぜ発表に踏み切ったか」「犯行に及んだといわれる天洋食品の元従業員を特定出来たか」ということであった。一時は日中双方の捜査当局がお互いに自国での毒物混入の可能性を否定し、険悪な状況となっていた。このたびの突然の発表は、面子を重んじることでは世界一の中国が、あっさりと自国での毒物の注入を認めた。これには日本の当局も、まさに「寝耳に水」だったに違いない。

 中国側からみると、米国との間では Googleの中国からの撤退、米国による台湾への武器売却などでこじれている。日本との関係では政府関係者が接触するたびに、ギョーザ事件が持ち出される。せめて対日関係だけでも「ひとつケリをつけておこうか」。まあ、そんなことなのだろうと推測する。

 08年の1月30日、千葉・市川市などで発生した毒ギョーザ事件に関しては、当コラムでも取り上げて、おっちゃんは下記のように書いた。以下その一部を抜粋する。

  

  
日中は 「何処で大人になれるか」が決め手か

 さて、この先の問題処理はかなり難しそうである。事件の発端となった殺虫剤「メタミドホス」はどのようにして、食品や商品の梱包内部にまで注入されたのか。製造工程での誤りか、悪質な人間による人為的な作為なのか。はたまた、それはどのような時点で実行可能だったのか。

 現在、日中両国の警察当局の相互協力が約束され、実施されつつあるようにも見える。外交関係者も難しい局面に向かい合っている。実態は、「自国内部工場での警備は完全であり、有害物質の混入されることはありえない」との主張で、双方ともに妥協の様子は見受けられないことだ。妥協すれば自国の管理や衛生面での失態に繋がりかねず、国際的にも立場は弱くなる。(中略)
 
 ここは、日中両国が大人の立場に立って、解決に向うことが望まれるところである。お互いを非難し、自国の立場を有利に運んだとしても、結果は両国民にとっても決して良い事ではない。食品の安全性を保障するためにも徹底した原因究明と再発防止策が必要である。
 3月28日の報道では、中国の警察当局が中国側には冷凍食品の農薬混入の原因となる痕跡は無いと発表され、日本側警察当局との見解は大きく異なっている。日本は成熟した大人の国である。今回の事件を両国の警察当局がどう決着させるのか、日本側も中国当局の発表に感情的にならず、科学捜査で物的証拠に基づく原因究明を粘り強く行い、両国の警察当局が連携を保ちながら、早く原因究明を図っていただきたいものである。お互いに歩み寄り、一刻も早く問題解決に努める事が両国に必要とされるのではなかろうか。

            
 天洋食品が回収したギョーザは08年6月、河北省の一部に再び出回り、新たに被害が出た。また保管されていた天洋食品のギョーザを、盗み出し食べた者が中毒症状を起こした事件が起きたとの報道もある。同年9月にはメラミン入り粉ミルクで乳幼児が腎臓結石になる事件も発生。昨年12月以降も再びメラミン入りの粉ミルクが見つかり、市民の間で当局に対する不信感が広がった。このような背景が、中国国内でも食に対する関心を一段と高めたといえるだろう。

 拘束された呂月庭容疑者は当局の調べに対し、犯行動機について「給与や待遇」への不満があったと供述したとされる。中国では貧富の格差拡大や就職難の深刻化を背景に近年「憂さ晴らし型」事件が増えている。本年3月23日には、福建省南平市内の小学校で男がなたで児童を無差別に襲い、9人が死亡する事件が発生。男は結婚や再就職がうまくいかず「生きていても面白くないと思った」と供述した。
 中国では毎年9万件近い集団抗議や暴動が起きているが、中国政府のシンクタンク、中国社会科学院で社会問題を研究する于主任研究員は最近の講演で、社会に対する憂さ晴らし型事件が目立っていると述べ、高級官僚ら金持ちに対する庶民の不公平感のはけ口となっていると分析した。(共同)

 呂容疑者が特定された重要な要因は、事件に関するテレビ報道を見ていた際、妻に漏らした「この事件はおれがやったんだ」であるという。この一言が決め手となったと公安当局は言うが、怪しいものである。08年当時、「工場内でメタミドホスは使われていなかった」と断言した天洋食品の社長の言葉は、容疑者拘束後は「工場には木や草地が多い。メタミドホスを農薬として害虫駆除に使っていた」となる。事件発生直後と容疑者拘束後の発言の違いは大きい。この代表的な変化は
PDFファイルにまとめた。
 何事にも秘密のベールに包まれる中国当局の発表であるが、今回は呂容疑者の実家もオープンにし
て、家族への会見などの取材も全くのフリーだ。日本のメディアには大風呂敷を広げたが、自国の国民向けの公表は新華社が僅かに載せただけ。現政権が、日本向けの弱腰と取られることを嫌うとともに、所得の格差が招いた事件を知らしめたくない意図が明らかだ。
 今年中にはGDPで日本を抜き、世界bQに踊りでる中国も自国の弱点を国民に知らしめないならば、まだまだ発展途上国と何ら変わらない体質と言えるだろう。
 


 *注==ギョーザ事件を伝える朝日新聞を見ていて、気付いたことがある。28日付け記事では「呂容疑者は、妻とともに1日13時間以上働き続けたが、月給800元(約1万円)前後」とある。単純に年収換算すると、9600元(12万円)となる筈である。しかし翌29日付けの記事では、年収は2千元(2万7千円)とあった。
 為替レートは、前者は1元が12.5円であるが、後者は1元が13.5円になっている。因みに執筆した記者は同一人物である。取材に懸命で為替レートも年収も滅茶苦茶になっている。新聞社のデスクはこれを、どう説明するのだろうか。
 中国を取材する記者が人民元との為替レートを間違えたり、給与収入などを大幅に間違える。こんなことでは、安心して新聞も読めない。と思うのは、おっちゃんだけか。

 直接関係はないが、本年の1月末に卓球の全日本選手権が行われた。28日の記事では、福原愛のコーチでもある妻の媛媛(えんえん)とともに日本に帰化した張一博選手を、(ちゃん・かずひろ)と、ふりがなが打ってあった。張を中国語読みの「ちゃん」とするのは良しとして、一博を日本語の「かずひろ」とするのはどんなものか。はなはだ疑問と思った。これも、おっちゃんのつまらぬ拘りなのであろうか。



   
平成の「亀の乱」 <引っかき回しの裏でシタタカ計算>

 政治とカネの問題で、国民に納得のゆく説明が出来ない二人のトップ。銀座のホステスを夜中に議員宿舎に呼び込んで、これは掃除のためだとのたまう中井大臣。
 「自分は独り身だから、不倫ではない」と開き直る。誰が見てもおかしな行動をする大臣が、国家の治安を束ねる国家公安委員長とは呆れはてる。こんな者も処分出来ない鳩山総理。リーダーシップの無さは明白である。

 水と油の如く政策の異なる民主党と社民党。先刻承知の上で入閣した、福島瑞穂社民党党首の影が薄い。こんなのは自明の理。国会答弁では、党首と閣僚とを使い分ける。過去に見た景色と同じだ。如何にも見苦しい。同一の人間が正反対のことを言ったら、誰も信用はしない。
 閣僚の座を占めたら、辞められなくなったのかも知れない。「ダメと言ったらダメ!」と、一切の妥協を排した、土井さんを見習うことは出来ないのだろうか。
 自党自説のとおる見込みのない普天間問題!いずれは捨てられる身ならば、5月を待たずに辞任したほうが社民党のために良さそうだ。

 もう一つの連立の仲間、国民新党の亀井大臣は流石に年季の入った政治家だ。その独特の個性に好き嫌いはあるだろうが、自らの信念や政策を遂行する段取り(寝技か)は見事と言うほかない。こちらも僅かな軍団だが、圧倒的な民主党勢力にも決して負けていない。
 数々の修羅場をくぐり抜けてきたシタタカ政治家だけに、「当然、すべて計算ずく」という見方が浮上している。とにかく強引に進める。日本郵政の社長なども「天下り」という批判も跳ね除けて決定させる。郵政改革をめぐって対立していた原口総務相も、いつの間にか軍門に下った。今回の郵政見直し案を連名で提出しているのだ。大塚金融担当副大臣ら部下からの評価も高いという。

 閣僚から「郵政見直し法案は、まだ議論もしていない」「預金限度額の金額を聞いていない」との
声があがっても、「既に話してある」「数字も伝えた」で通す。水掛論と言われても負けない。テレビ出演では管副総理にも一歩も引かない。大喧嘩になっても一切気にしない。閣内不統一との声にも「総理の了解を得ている」で通してしまう。このド迫力に、鳩山総理は全てを追認する有様となっているのが現状であろうか。
 ただ、引き上げに反対していた仙谷国家戦略相らの意向を踏まえ、預入限度額などについては、預金や保険の資金が集中した場合には、2011年4月にも予定する法律の施行時に、政令で引き下げを再検討することを改めて確認した。政府は4月中旬の法案の閣議決定を目指す。郵政見直し法案も閣僚懇談会の意向を取り入れ、一部変更や付則などで補完することで当面は収まった。

「亀の乱」も、民主党一党独裁を防ぐ防波堤となれば、それなりの意義がある。たが、普天間の移設問題は難しい。3月末までに政府の腹案を纏めると述べていた鳩山総理の目標は挫折した。閣僚が分担して米国や沖縄の関係者に説明した政府案は、ことごとく反発をくらっている。

 31日の党首討論で鳩山総理は「腹案がある」と述べた。しかし、あくまでも自分だけの、腹の中の案に過ぎない。その実現には必死の努力と説得力が不可欠だ。郵政見直しどころでない大きな波が待ち構えている。内閣にとって本当の春は、これからの2か月にかかる。波は高い。
                                       (C・W)
                                      

  

             
成田新高速鉄道 新型スカイライナー

              

      
      
 
去る3月29日、白井市議会は新年度一般会計予算案に盛り込まれている「北総鉄道運賃値下げ支援補助金」(2587万円)を削除するための修正案を可決した。白井市の負担分支出が困難となったことで、7月に予定されている運賃値下げの先行きは不透明となった。