新たな出会い・研鑚・社会貢献の場を求めて


         

 「春は選抜から」。この頃になると、桜の開花予想なども現実味を帯びてくる。そして気温の上昇とともに、固い蕾がピンク色に染まり、あっと言う間に開花し満開となる。1日のうち、朝、昼、夕方と同一地点で眺めると、驚くほどのスピードで開花していくのが分かる。来年の春は定点観測で、その変化を画像化してみよう。きっと、面白い結果が見られるに違いない。
 近くの小学校には3本の桜の木が並んでいるが、みな一様には開花していない。隣り同士なのに、1本1本の桜に開花のずれがある。これもまた、一つの研究課題になる。来年は楽しみにして春を待つこととしよう。

 3月22日、第80回選抜高校野球が始まった。21世紀枠から選ばれた千葉の安房高校は、春夏を通じて初めての甲子園を白星で飾った。相手の城北(熊本)の投手に10個の三振を奪われ、安房の投手は9安打を浴びながらも要所を押さえ、最終回に2点を奪い見事に完封した。

 初日の3試合は、すべて県立高校と私立高校の対戦となったが、3試合ともに県立高校が勝つという形になった。このところ県立高校の善戦が目立つようだ。いずれも特に野球校といわれるものではないが、地道な練習が桧舞台で実を結ぶ。北大津高校は琵琶湖西岸の小さな町の高校である。相手は甲子園常連の東北高校だった。あの日本ハム・ダルビッシュの母校でもある。優秀な選手を集めた私立校に、一歩もひけをとらずに快勝した。
 この日勝った名古屋の成章高校も21世紀枠での出場である。21世紀枠で2校が勝利するのは初めてだという。それだけ各校の差は縮まっている証でもあろう。成章は名古屋では結構知られた高校ではあるが、甲子園は36年ぶりである。

 27日には、この3校が再び揃って出場した。安房は宇治山田商と対戦し、最終回3点を取られて1点差のサヨナラ逆転負けとなった。北大津は優勝候補の一角・横浜に堂々の勝利をおさめた。最後の成章は古豪・平安に1点差で惜しくも破れた。それぞれに悲喜こもごもの結果とはなったが、力の差は殆どないようだ。神様がちょっと横を向いた途端に勝利が逃げただけに過ぎない。きわどい試合ばかりである。
 千葉経大付は昨年の優勝校であり、今春の神宮大会をも制した優勝候補の筆頭・常葉菊川に快勝し進撃している。ここ数日は目が離せない。久しぶりに深紅の優勝旗が千葉に来るか、期待は大きい。


校旗はためく中、感激の入場行進 投げた     エラーなし    打った

安房高校のホームページから抜粋    すべて拡大表示されます



    
     氷が溶けると 何になる

 ある人が一つのクイズを出しました。「氷が溶けたら何になるでしょうか」。ヒントは極めて平明な問題 ! 頭を柔らかくして考えましょう。
 「水が凍れば氷になる」。だから「氷が溶けると水になる」と答えたいが、これでは誰もが同じ答えになってしまう。問題がクイズとは言えないことになる。これは頭の体操だ。
 
  「氷が溶けると海水になる」?

  地球温暖化の影響で、南極の氷壁が音とともに崩れ落ちる映像をテレビでも放映している。「氷が溶けると海水になる」。確かに、これも一つの解答にはなるだろう。しかし正解とも言えない。わたしは「氷が溶けたら......になる」と、何度も頭の中で繰り返していたら、ふと、あることを思い出した。
 北国では、少し前までスケートは殆ど野外で行われていたものである。現在のように立派な屋内スケート場などはなかった。冬は、広い公園の池が絶好のスケート場になる。これらのスケート場は概ね2月の末で閉鎖される。最高気温が0度を超えると氷が緩み、池の中に落下する危険性があるためだ。氷が割れて水中に落ちると、這い上がるのは至難な業である。このような季節を迎えると、わたしは春が近づいたことを実感したものである。答えは、
「氷が溶けると春になる」に違いないこんなことで、間違いなく正解に達した。

 春になると桜が咲く。桜が咲くと花見酒。桜がなくても花見酒。こんな暢気なことを言っておられるのは精々関東以西の地域であり、ところによっては未だ一分咲きや二分咲きなども多い。まして北国で「春」を肌身に感じるのは、雪も完全に姿を消した5月以降となる。
 
 氷といえば思い出すのは、やはり一昨年の9月か。安倍内閣発足直後の安倍総理による電撃的な訪中であろう。5年間の小泉政権下では、日中関係は冷え込み続けたままであった。この関係を正常化するものとして、中国政府は日本の総理を盛大に歓待した。その答礼として翌年4月には、温家宝首相が訪日した。温首相はわが国の国会で中国首脳として初めての演説を行い、その模様は中国国内にも生放送され、日中友好ムードを強調した。

 太極拳を披露したり、ジョギングなどで日本国民との触れ合いも見せた。そして最も印象深く話したことは、安倍総理による訪中は「氷を砕く旅」であり、自らの訪日はその「氷を溶かす旅」と位置づけたことである。
 それから約1年が経過した。果たして日中間の氷は溶けたのだろうか。この5月には胡錦涛中国共産党中央総書記・国家主席の訪日が予定されている。この胡錦涛総書記の訪日により、両国にまたがる諸問題は包括的に解決される手はずとなっている。しかし、事務レベルでのすり合わせは遅々として進まず、合意に達しているとの報道は見受けられない。東シナ海ガス田の開発についても、日本側へ何らの連絡もなしに中国側が調査を進めるなど、根本的な解決は何もないようである。

 政冷経熱の時代が続いた。いまや、この政治面の解決が何よりも優先されねばならない。この点が前進しないと、お互いが相手国を真の友好国として認め合う状況にはなり得ない。現在は、一歩誤れば相互のナショナリズムを増長させ反日、嫌中の動きを加速させる。そんな国民感情が存在する、と思われる。
 経済面では、お互いに抜き差しならない関係にありながら、両国の間には未だまだ幾多の障壁が存在する。それは相当に厚い氷かも知れない。

 こんなときに、毒餃子事件が発生した。これはまた、溶けかかっていた氷を、再び凍らせる要因ともなっている。両国の捜査機関や政府間のもたつきに、その兆しが読み取れる。中国の国内問題としては、チベットでの混乱に拍車がかかっている。北京オリンピックを間近に、中国当局は国内の厚い氷を、まず溶かさねばならない。面子や武力で抑えつけても、氷は到底溶けるものではない。固くて厚い氷の山には砕氷船からのスタートが必要だ。そして、明るい真の春を迎えて欲しいものである。

   官僚の厚い氷は溶けにくい

 
去る3月21日、当鎌ケ谷市議会で歴史的な珍事が起きた。通例は市長提案による議案は概ね共産党主体の反対だけで、提案された議案は可決されてきた。ところが、3月21日提案された新年度予算案は、何と予算委員会において全会派一致で否決されてしまったのだ。25人の議員全員が反対した意義は大きい。
 反対の主因は、財政悪化に苦しむ市当局が歳出の削減を、高齢者の敬老金撤廃や児童手当などの市民サービスを削る方向に求めたためである。結果的に、年度末ぎりぎりの臨時議会で修正案は可決された。しかし、市民の意向を無視した行政は成り立たない。オール与党の議会と甘く見た市幹部の皆様は、己の甘い判断を大いに反省していることだろう。

 一方、コツコツと経費節減に努める市職員の方がおられる。健康増進課(旧健康管理課)では、市民への特定健診案内発送封筒に市内業者の広告を載せ、数十万円の経費を節減するとともに、市内業者の営業も後押しすることを考案した。
健康増進課 をクリックして下さい。PDFで見本を見ることができます。(PDFを開いた状態では画像が見えません、表示画面は下の方にありますので、下にスライドして見てください。)
 
4月から新しい医療制度が始まる。これまでの基本健診を廃止し、病気の予防に重点を置いた特定健診・特定保健指導方式に変わる。対象は40歳から74歳まで。
 腹囲(男性:85センチ、女性:90センチ)を上回る人を対象に、メタボリックシンドロームを見つける検査になる。腹囲が基準を上回り、かつ血糖値や血圧、コレステロールなどが二つ以上あれば、64歳までの人は専門家からの
積極的支援を受けられるが、65歳から74歳までの前期高齢者の場合は一つでも該当すれば、動機付け支援にとどまる。

 簡単にいうと、前期高齢者の場合は「余分な手間をかけて面倒を見ない」ということである。健康維持のために、「これこれをしなさい」とアドバイスはするが、その後のフォローは殆ど行わない。「自己管理を徹底せよ」ということである。自らの健康は自ら守れ、という当たり前のことだが、本音は医療費の削減につきる。
 まだまだ元気な高齢者の皆様、頑張りすぎも禁物ですね。国は益々、高齢者に対して冷たい氷と化していくことを心すべきである。後期高齢者は別称、終末高齢者などとも言われている。溶けない氷を額に押し付けられているようなものだ。

 77歳の喜寿、88歳の米寿、卒寿、白寿...。高齢者をみんなで祝う昔の日本社会は、遠い昔のこととなった。高齢者に優しい春は、もう来ないのか..。

          

     4月からの主な医療改革

 ◆後期高齢者医療制度がスタート

  • 75歳以上の高齢者を健保や国保から追い出し、ほかの世代と切り離した保険制度に囲い込む
  • 75歳以上のすべての人から保険料を徴収。年金額が月1万5000円以上の人は、保険料を年金から天引き
  • 保険料滞納者からは保険証を取り上げ、資格証明書を発行
  • 75歳以上だけを別建てにした診療報酬を設定し、必要な医療を制限する「差別医療」を導入

 ◆65−74歳の高齢者の国保料(税)を原則として年金から天引き

 ◆メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)に着目した新しい健診(特定健康診査)を実施
   対象年齢は   40−74歳に限定

 ◆療養病床に入院する65−69歳の食費・居住費の負担を増やす

            
                                          
(CW)