『第1回 初級 デジタル一眼レフカメラ講座』を開催!


 平成23年7月20日(水)・27日(水)午前中、中央公民館3階学習室2に於いて『デジタル一眼レフカメラ講座』を当NPO法人の主催で開催した。コンパクトデジカメや交換レンズ付きデジカメ、一眼レフカメラなど性能がこの数年格段に向上するとともに、大量生産・大量販売で販売価格も、いままで高値の花だったデジタル一眼レフカメラも比較的手軽な10万円を下回る価格帯で購入できることもあって、市場での普及度も広がっている。

 今回の『デジタル一眼レフカメラ講座』開催の主旨は、デジタルカメラが普及し誰でも手軽に写真を撮影できる環境となったが、他の人とは一味違った綺麗な写真を撮りたい市民の要望を受けて、市内在住のプロカメラマン(須貝 奏介氏)の方のご協力で、当NPO法人としては初めての「デジタルカメラ講座」を開催した。
 今回の参加者募集については、市報掲載による募集を行わず、各公民館やコミュニティセンターへのポスター掲示による募集であったので、はたしてどれくらい参加者が集まるのか心配だったが、予定募集人員を上回る12名の方が参加された。参加者は約半数が一般市民の方、残りは当NPO法人会員の方たちの参加であった。

 今回、講師を務めていただく須貝 奏介氏はフリーのカメラマンとして日常活動されている他、NHK文化センター横浜ランドマークでカメラ教室の講師も行っておられ、他にも講師経験も豊富な方である。

講師の須賀 奏介氏 カメラ講座参加者に問いかける講師 コンパクトデジカメも目的により使い分け

 初日の20日(水)は午前10時から正午まで、座学を中心に”どのような目的で皆さんは写真を撮っておられるのか?”と言う質問から入り、参加者全員から日常の写真撮影の目標について各自話をされた。この中で殆どの方が日常生活における家族や孫の写真、旅行先でのスナップ写真撮影をされている方がほとんどであった。しかし、中にはデジタル一眼レフカメラ歴3年程の方で、何気ない周辺の花の撮影などで、既に素敵な写真を撮影されている方もおられた。当初予定していた講師のお話も、質問を受ける中で個別の質問、一例として”花火の撮影”はどうすれば綺麗に写るのか、絞りや露光時間、焦点距離の定め方などの質問が出ることによって、説明が少しそちらの個別質問に応える形で進んだために、参加者からは先を進めて欲しいなど要望が途中であった。

デジカメ講座参加の皆さん 初日に各自撮った作品を評価 2日目の講座で説明する講師

 そこで、講師の須賀氏も講座の進め方を一部変更したりと、参加者の方から各自が事前に撮影された写真データーを元に、その写真データーをプロジェクターで拡大表示をさせ、参加者の各作品を写しながら、講師が写真の評価や、構図のポイント、絞りや露光時間、背景の置き方などを具体的に指摘、説明をされた。2時間ほどの短い時間で、充分な評価時間が取れなかったのが残念なところであるが、ほぼ参加者全員(一部の方は個人的なデーターの為、教室での公開は辞退された。)の写真撮影データーについて講師の評価説明が行われ、現時点での自己の撮影レベルを納得されたのではないかと思われる。

 講座開催2日目となる27日(水)は3Hの予定で開催した。朝9時から12時まで、最初は初日で説明が進まなかった広角レンズと望遠レンズの違い、同じ距離から撮影しても広角と望遠レンズで撮った被写体の違いなどが説明された。同じ大きさに被写体を写すためには、広角では近づいて大きく撮り、望遠では離れて小さく撮ると説明された。コンパクトカメラは最初からズームレンスが装着されており、この遠近感(パースペクティブ)を有効に利用する事こそコンパクトカメラで他の人とひと味違う写真を撮る方法だと説明された。

質問に答える講師 ポートレイト撮影を指導する講師 3人1組で交互に撮影
モデル役も少し緊張 いい写真撮って下さいね! レフ板を使って柔らかな写真を

 講義のあと、今日は3人1組となってモデル役・レフ板係り・カマラマン役と役割を交代しながらポートレイトを撮影。ポートレイト撮影の為に、講師が持ち込まれた照明器具とシンクロストロボ装置を各自のカメラに接続コードで接続し、ストロボを使った写真撮影を体験する。しかし、その前に講師から受講者が持ち込んだ各自のカメラにマニュアルモードで絞り・シャッタースピード・ISO感度を指定の値に設定して下さいといわれたが、ここで殆どの受講者はその設定の仕方が分からず右往左往!残念ながら筆者も日頃の撮影ではメーカー側が用意した、オート撮影か、シーンモードを選択して撮影するのが殆ど。マニュアルモードでの撮影は経験が無い。

 そのような訳で、カメラマンになる人は都度、講師の方に自分のカメラのマニュアル設定の仕方を聞きながら人物像の撮影を行った。この講座で以外に効果的だと思ったのは板に銀紙を貼った反射板である。このレフ板を使うことによって人物の影が柔らかくなりポートレイト撮影に適する写真がとれたと言うことだった。
 受講者の方たちが人物像を実際に撮影し、全員が撮影し終わった後で、講師から各人が撮影した人物像などについて撮影のポイントや画面の構成(余白部分を少なく画面一杯に撮影する)などについてアドバイスを受けた。

 講座が終わり、受講者が反省すべきところはデジタル一眼レフカメラやズーム付きコンパクトデジカメを使っていても、意外と基本的なカメラ操作を理解せずに使用していることであった。次回にカメラ講座を開催する折には、これらの点を最初に講師から説明をしてもらって始めた方が良いように思われた。

(レポート:S.K)