東中欧の旅(その2オーストリア・ウイーンの旅)


 3日目
 午後は、チェコを後にいよいよオーストリアのウイーンに向けて出発です。バスで移動距離が220Km、時間にしておよそ4時間ほどになります。車窓から見る景観は、日本と違って本当に平坦な台地が続きます。道路わきの農家や遠くに見える牧場農家も、オーストリアに入ると何故かこぎれいに見えたのは経済力の差でしょうか?高速道路を飛ばして首都ウイーンに向かいます。ウイーン市街地に差しかかると、街全体はそれ程大きくないのですが、郊外とは地下鉄が結び、市内をリンク状と放射状に路面電車が縦横に走っていて手軽な市民の移動手段になっています。さすがにウイーンは音楽と美術の街といいますか、市内に数多くの文化施設が見られます。

 ようやく、夕方にはウイーン市内のホテル(ソフィテル ウイーン)に到着。 室内で一息ついて、夕食は市内の住宅地に近い居酒屋(ホイリゲ)でいただきました。日本で言う正に居酒屋でお酒はワインのみ、食べ物はハムソーセージ、ジャガイモなど。
食事をしていると、傍で音楽の弾き語り(アコーディオンとバヨリン)です、サービスなのか日本人に馴染みの曲を弾いてくれますが、チップを置かないとなかなか傍を離れてくれません。日本人はよほど気前がいいのでしょうか?近くの外国人はなかなかチップを出しません。この居酒屋ですっかりワインに酔ってしまって、ホテルにたどり着きました。


 4日目
 今日は終日市内観光です。ホテルの朝食はバイキング形式ですが、この土地の食べ物の特色と言いますか、沢山の種類があるパンは美味しかったですね。またハムとソーセージ類も種類が豊富でそれぞれ異なった味を楽しめました。
 ヨーロッパに着いて今のところは、天候に恵まれ晴れの日が続いています。しかし朝方は6月というのにまだ肌寒く、半袖では過ごせません。チェコ市内で買ったスポーツジャケットを着て市内観光に出かけました。

 午前中は、あの有名なシェーンブルグ宮殿に行きました。宮殿正面の入り口までの広場と宮殿の後ろ側にある広大な庭園は圧巻です。アプスブルグ家の女帝マリア・テレジア(1717〜80)と、彼女の愛娘のひとりであり、のちにフランス国王ルイ16世に嫁ぎ、フランス革命によって断頭台の露と消えた悲劇の王妃マリー・アントワネットの幼いころの肖像画などもあり興味深く見学できた。宮殿の裏側にある広大な庭園(グーグルアースの衛星写真で見ると庭園の広大さが判る)の小高い丘にそびえるグロリエッテ(プロシアとの戦勝記念の建物)が見えます。観光客は歩いてそこまで登る事が出来るのですが、我々はそこまで行くのが大変なので手前にある「ネプチューンの泉」からグロリエッテを見上げる程度で引き返しました。

シェーンブルグ宮殿正面 小高い丘にそびえるグロリエッテ


 この後、300年位前のオスマントルコとの戦いで有名な将軍「オイゲン公」の夏の離宮として造られた、ベルベデール宮殿に行きました。この庭園からウインーン市街を一望できる高台にあります。宮殿の入り口脇には石像(女性+鷲+ライオンの合体した像で、この世で一番強いものが宮殿を守る)が建っています。また、この宮殿の正面には、王妃マリー・アントワネットがフランスに嫁ぐ前にゴンドラを浮かべたという大きな池がありました。

ベルベデール宮殿の正面 宮殿入り口脇の石像 ベルベデール宮殿の庭園

 これらの文化遺産を見学した後、市内に戻って美術史美術館に入りました。この美術館は特にブリューゲルとルーベンスの作品数が世界一だそうです。ガイドさんが美術に詳しくブリューゲルの展示場では、結構詳しく解説してくれました。「バベルの塔」「農民の婚宴」「雪中の狩人」などが有名です。美術好きな人なら一日中かけて展示品を見るのも楽しいと思います。

 昼食は、市内のレストランでウインナーシュニッツェル(子牛のカツレツ)をワインと共に味わいました。日本人には食べやすく美味しかったです。食後の後は、ツアー参加者は自由行動となって、各自自分達の行きたいところを探して市内探訪と言うところです。今夜は自分達で探して夕食を摂らなければならないので、ガイドなしの小さな冒険が楽しめます。
 ウイーンはチョコレート菓子が有名ですが、ご多分にもれず我々もオペラ座近くのザッハーホテルにある「ザッハー・トルテ」を買い求めて、市内を散策。買い物が終って通り少し歩いていると、急なにわか雨に見舞われ近くのスターバックスに避難と、ハプウニング。30分ほどで雨もあがり、シュテファン寺院に向けて路を歩いていくと、大きなシュテファン広場に出ました。このあたりは商店街で市民や観光客等が多く集まり賑っています。この後リンク(市電)に沿ってホーフブルグ宮殿や王宮庭園(ここにはモーツアルトの石像がありました)などを散策しながら、今夜の夕食場所を探しました。

王宮の前のミヒャエル門 モーツアルトの石像

 先ほど歩いたケルントナー通りの近くで、地下にあるセルフ形式のレストラン、1階はお土産品など売っています。店内で食事やお酒も楽しめるお店が見つかったので、飛び込みで入って自分達の好きなものをチョイスしてキャッシャーで支払いを済ませ、店内で食事。二人で23ユーロ程度で済みました。このところずっと肉料理が続いていたので、今夜は菜食主義者ににわか変身。野菜中心の夕食でしたが結構美味しく満足できました。お店の名前は「ローゼンベルガー」です。WEBサイトも開いているので興味があればご覧下さい。

 夕食を終えてホテルに帰り、明日はハンガリーに向け移動。ハンガリーの通貨はフォリント、現地で使い残すと無駄になるのでユーロに換えようとホテルのフロントでマネーチェンジを頼んだが扱っていないとの事で、ブタペストで換えることにした。

<続く>

投稿:TOMY