第8回 ぶらり鎌ケ谷 中沢、道野辺を歩く



 平成23年6月4日(土)ボランティアグループのぶらり鎌ケ谷が市民活動推進課との共催でウォーキングイベントを開催した。
 今回は回を重ねて第8回目となるぶらり鎌ケ谷。南部公民館から出発して、周辺の自然、神社、お寺、特別養護老人ホームなどを巡って、鎌ケ谷市内の地元の歴史をいろいろ知ろうと、事務局を含め28名が参加して、街中めぐりを行った。ぶらり鎌ケ谷活動も市民に徐々に知られるようになって毎回参加者は増えている。参加者は60歳代以上のシニアの男女の方たちが多く参加し、午前9時過ぎから午後2時半すぎまで、歩いた距離は約1万歩。当日配布された資料も充実していて、散策マップや郷土の史料があり、ボランティア説明員の方も参加者が説明を聞きやすいように腰に付けるスピーカーを持参していた。

市職員の挨拶 ぶらり鎌ケ谷 代表挨拶 出発前の準備体操
市民の森は自然の宝庫 道野辺の道祖神 「ほたるの里」にて説明を聞く

 「ぶらり鎌ケ谷」の企画は、単に鎌ケ谷市内をウォーキングするだけではなくて、鎌ケ谷市内の街中を歩きながら、その土地の歴史や自然について学びながら散策するもので、比較的高齢者でも無理なくこのイベントに参加し楽しむことが出来る。ボランティアの説明員の方もよく下調べをされていて、普段は何気なく通り過ぎいている場所も、こうして説明を聞きながら散策をすると、意外と鎌ケ谷は自然に恵まれていると実感が出来る。

 出発前には、身体をほぐすためにラジオ体操を全員で行い、身体のエンジンスタート。南部公民館を出発してコースは、市民の森→根頭神社→牛乳観音→西山遺跡→ほたるの里→慈祐苑(特別養護老人ホーム)→南部公民館に戻り昼食→道野辺八幡宮→ふるさと産品の店(わくい煎餅店)→妙蓮寺→鎌ケ谷高校→ふるさとの巨木(鈴木家)→南部公民館帰着。(リンク先動画再生)

 初めて参加した筆者も、昨年大きな手術を受けた後なので少し体力の不安があったが、説明を聞きながらのぶらり散策だったので、体調に異常も感ぜず無事に全コース踏破できたのはうれしかった。

(レポート:TOMY)


市民の森 道野辺の台地上にある根頭神社林と隣接の斜面林「市民の森」(1986年指定)は1992年に鎌ケ谷市文化財に指定。県下でも有数の神社林となっている。
市民の森は巨木のスダジイはじめ多くの樹木が見られ、また唯一この市民の森ではバーベキューも楽しむ事が出来る。
四季折々、植物の移り変わり、野鳥や昆虫の声や姿も楽しめ、都会化の進む鎌ケ谷にあっては、重要な樹林域となっている。

根頭神社 旧村社。祭神は根頭神(東京文京区の根頭権現を分霊)。創立年代は不詳、三橋氏が京都よりこの地に移住したときに、その氏神として伝えたという伝承もあり、その後明和8年(1771年)三橋孫六が土地を寄進し、以来道野辺地域の氏神として祀られるようになった。広い境内には、巨木のスダジイを肇様々な樹木が見られ、その木々の下には数え切れないほどの多くの種類の下草を観察できる。隣接する市民の森と共に自然に恵まれた森林浴を楽しめ、大切にしたい自然の宝庫である。

西山遺跡とほたるの里 西山遺跡は、鎌ケ谷グリーンハイツ付近で台地上にあり、標高は25m、市立南部小学校校庭南側の梨畑の間を通る道沿いにある。この本遺跡の他に下西山No.2遺跡、下西山No.1遺跡、南久保No.2遺跡、南久保No.1遺跡、中台No.3遺跡などがのこされ、縄文時代中期の遺跡として貴重な文化財である。
高台を鎌ケ谷グリーンハイツ方向に降りて、団地を周遊する道路の先に”ほたるの里”がある。この自然保護地区はボランティアの「ほたるの里を守る会」平成4年設立によって守られている。

道野辺八幡宮 社伝では、下総を征服した平将が中沢城を築く際に城の鬼門にあたる現鎮座地に、弓矢兵馬の守護神として鎮祭し始まる、その後この地でも信仰されていたが江戸幕府の軍馬の牧となってからは、おとづれる人も少なくなって、すっかり荒廃していた。昭和49年に社殿が建立される以前には、小さな小祠があった。
現在では鎌ケ谷を代表する大神社で道野辺八幡宮として、多くの市民から崇敬去れている。ぶらり鎌ケ谷では宮司さんよりこの神社の由来をお聞きした。

巨木スダジイ(鈴木家) 道野辺で15代続く鈴木家を特別に見せてもらった。庭園の藤の木は季節には見事な花を咲かせ、近所でも評判のお庭である。そのお宅の裏側にある巨大なスダジイ(ブナ科シイ属:別称=イタジイ、ナガジイ、シイノキ)、常緑広葉樹。枝葉ドーム上に広がり巨木となる。この鈴木家のスダジイは市内で最大で直径は156cm。
八丈島の特産品「黄八丈」という絹織物、黄・樺色・黒の三色の縞や格子柄の黒糸がスダジイの樹皮で染色されたものである。