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****当てにならない天気予報****

 気象庁は昨年9月、同12月から今年の2月の「冬」の天気予報を、「暖冬傾向」と発表した。これがとんだ見込み違いで、あと数日で3月、お雛様の季節を迎えようというのに、どんよりと曇った肌寒い日々が続いている。何という寒さであろうか。
  原油の暴騰で最近の貿易収支は赤字というが、こちらは高い灯油を購入せざるを得ず、家計はまさに火の車の状態である。ところが、気象庁は今頃になって、今冬の大雪は昭和38年以来のものであり、「平成の豪雪」と名づけた、などと悠長な発表している。

  2月21日、毎日新聞の集計によれば、この冬の豪雪による損害保険大手6社の保険金支払見込み額が総額200億円を超え、雪害としては過去最高になるのが確実とのことである。福岡沖玄界地震(05年)での支払額165億円や新潟県中越地震(04年)の140億円をも上回る規模で、被害の深刻さが改めて確認されている。

 また、日本損害保険協会によれば、雪害による支払額(協会加盟社計)が最も多かったのは85年度の90億円、2番目が84年度の70億円で、今年の被害はけた違いに大きかったという。支払いの大部分は雪の重みで屋根が壊れたり、車庫がつぶれたりといった火災保険関連で、自動車保険は「スリップ事故などは雪による被害なのか検証できない」ため集計の対象外となっている。これを勘案すれば、保険支払額はさらに膨らむだろう。
  総務省消防庁は21日、今冬の大雪による死者が134人で戦後3番目になったと発表した。20日になっても、山形県東根市では59歳の男性、群馬県みなかみ町でも56歳の男性が除雪作業中に屋根からの落雪で死亡する有様である。

  メール碁で頻繁に交信する、北海道留萌市の女性からは生の情報が刻々と届く。

「ご無沙汰で〜す。ここ数日、北海道は大荒れの天候。また冬に逆戻りしたような感じです」

「昨日実家から戻ってきたら玄関先は雪で埋まり、まず除雪から始めました」




除雪車で道路の雪を取り除く 除雪した雪をダンプに積み込み
ブルとダンプで排雪 一般民家が個人負担 画像は拡大



「昨夜も吹雪で、今朝も主人と2人で除雪作業............」

「屋根の雪も気になるけど、暗黙の了解で見てみぬふり.......」

「留萌に住んで18年になるけど、こんなに雪の多いのは初めて」

「体力のあるのが自慢でしたけど、少々バテ気味.....春よ早く来い!
」 と、悲鳴にも似た声が聞こえてくる。

  新設住宅では屋根の雪を融かしたり、たくさん積もらない工夫もされているが、それでも短時間に思わぬ積雪が続けば、降り積もる雪と雪降ろしのイタチゴッコになる。ましてや、上記両サイド画像のごとき古い家屋は雪降ろしなくしては倒壊してしまう。 

  市などの自治体では主要な道路の除雪はするが、一般民家の生活道路や雪降ろしまでは到底手が回らない。屋根から降ろせば隣接する家は埋没してしまう。それで雪降ろしから除雪、そしてブルドーザーやダンプなどによる排雪までやらぬと、近隣の家とのいさかいも生じるというわけである。業者に一連の作業を頼むならば、8万円から10万円もかかるという。これでは、簡単に頼むわけにもいかない。そんなことが、足腰の弱った老人の落下死などを招く原因とも言えるだろう。

  気象庁は23日、今年6〜8月の「夏」の天気予報を発表した。東日本と西日本、南西諸島の気温は平年並みか高く、梅雨の降水量も平年並みの見込みとか。同庁では、「今年は夏らしい夏(猛暑)になりそう」と予報している。
 一方、北日本(北海道、東北)では、「冷夏」か「猛暑」のいずれかに大きくぶれそうだという。

 同庁では昨年9月、同12月〜今年2月の「冬」の天気予報を「暖冬傾向」と発表し、見通しを大きく外してしまったばかり。同庁気候情報課は、「6か月先の天気予報はいまの技術ではなかなか難しい。予報は修正されていくので、今後も注意深く予報を見てほしい」とやや“弱気”な姿勢をみせている。(読売新聞) - 2月23日) これでは何を信頼すべきなのか。これほど日本の技術者の天気予知程度が落ちるとは、夢にも思わなかった。
 それとも、地球はそんなにも劇的に変化しつつあるのだろうか。難しい時代になってきたものである。

     確定申告

  今年もまた確定申告の時期がやってきた。退職後、毎年税務署からきていた申告用紙が昨年は来なかった。オッチャンは不思議に思い、「何故ゆえか」その疑問点を税務署にぶっつけてみた。
  電話に出た係官は「そういう場合もあります」と言う。よくよく聞きただせば、退職して年金のみの貧乏な生活者から所得税が取れぬことが分かり、手間をはぶくために確定申告の用紙を送らぬことが分かった。


  ならば何もしなくて良いのかと思ったら、そうではない。市民税・県民税を算出するために、相手先が市役所と変わるだけで、結局は同じような作業をして、市役所に提出した。今年も税務署からは書類は送られてこなかった。

  決まったような年金額だから、市からも来ないのかと思った矢先に、市役所から督促の用紙が送られてきた。昨年と同じようにやれば良いと思ったら、これが大間違い。ザッと計算したら、何とオッチャンも所得税をおさめる立場に変わることが分かった。税制が変わるのは大雑把に把握していたオッチャンだが、まさか納める立場になるとは、夢想だにしていなかった。そこで、市役所での確認を行なったところ、税務署の確定申告を行なったほうが有利であることがわかった。
 
  要するに税制改革という名の元に、高齢者向けの増税が実施されるわけである。すなわち65歳以上の高齢者から、所得税を取りやすくするように変えていたわけである。一言でいえば、「その仕組みは所得額を多くし、控除額を減らすこと」に尽きる。
  最も平均的と思われる雑所得(年金額)が330万円以下の層で見ると、これまで140万円が無条件に差し引かれて「所得金額」とされていたものが120万円の差し引きとなった。すなわち、無条件に20万円の所得増加となる。


  一方、控除額はつぎのようになる。老年者控除の廃止がある。65歳に達した申告者本人の老年者控除50万円がゼロとなる。これが大きい。言い換えれば「老人とて差別しませんよ」、「しっかり税金をいただきますからね」、ということなのである。さらに配偶者特別控除38万円がゼロとなる。従って、この最低二つの控除額だけでも88万円の増税要素となり、所得の増加と加算すれば収入は何も変わらないのに、108万円の所得増となる。

  これでは、どなたでも所得税を納めることになるだろう。オッチャンの場合は93歳になる別居母の控除48万円があるから、まだ助かっているが、これがそのまま所得収入と認定される時期も間もなく来るだろう。そのときまた、所得が増えて増税となる。実質の年金収入は毎年減額されているのだが............。

  いくつになっても、暮らしは楽にはならない仕組みである。啄木も、ずいぶんと昔から先見の明があったものだ。加齢に伴って増える医療費の本人負担額もまた、制度改革でさらに増えることになる。
  福祉関連の充実が進まぬままに、増税は実施され支出関係は確実に増加する。「小泉改革」などと浮かれている方々も、実態は「高齢者無視の政策もまた、着実に実施されている」ことを、より深く知るべきであろう。

 


    偽装構造設計 東横イン 粉飾決算 ガセネタ

  当地鎌ケ谷市隣接・市川市在住の姉歯秀次一級建築士による耐震強度偽装事件は、まことに衝撃的な事件であった。構造計算書改ざんを見抜けなかった、現行の建築確認制度そまものが骨抜きの制度と体制であったのに加え、オッチャンが最も驚いたのは、国会における参考人質問で「偽装工作をしないと自分の生活が困る」と述べた点である。
  一級建築士として安全な建物の設計に携わる者が「自分の生活のためには、多くの人の生命を危険に晒すことに一片の良心も無かったこと」に唖然とした。語りつくされたことゆえに、多くを書き述べる必要は無いが、ここまで自己中心的な者は地球から放逐すべき者であることは間違いない。

  東横インに関しては、オッチャンもよく知る手口で目新しいものではない。これは、役所の怠慢以外の何ものでもない。建築士が「役所の確認申請だけ通してしまえば、何とかなる」とアドバイスするのだ。これは設計屋の常套手段である。役所の担当官が知らぬわけはなく、職務怠慢以外の何物でもないと言えよう。

  最近ではライブドアの粉飾決算について、粉飾を指示した者は勿論だが監査役や監査法人の責任が問われている。これは事件の起きるたびに思うが、現行の商法では絶対に撲滅できない事例である。
  監査役は社長が任命し報酬も定める。その社長を監査するのは所詮無理な相談であるし、監査法人も会社との契約を打ち切られれば仕事を失う。そんな関係にある両者が対立するわけにはいかない。従って、現行の商法は悪法の最たるものであって、抜本的な改革を怠っている財界や政治家に責任の根源がある、といっても言いすぎにはなるまい。

  お粗末たるものの最後は、民主党の永田寿康衆議院議員によるメール事件爆弾発言であろうか。しっかりした根拠もないのに、国会で堂々たる発言を行なった彼は、その証拠を求められ、形勢が不利になると心の病と称し、入院してしまった。これは過去に自民党代議士の多くが行ってきた行為そのものである。逃げの一手で逃げ切れるものではないことは、充分に分かっているはずなのに....................。人間とは弱いものである。
  いかに責任を問われない国会での発言としても、あまりにも無責任きわまりない行動であった。このようなことの善悪は小学生でも判別できるのではあるまいか。この永田議員が万策尽き、議員辞職するというのを押しとどめた民主党の幹部もまた、自己保身そのものであり、みずから党への信頼感を失わせることに気付いていないとは情けない面々である。

(C.W)