チンタオ(中国)からのたより

 きれいな花の写真ありがとうございました。その前は桜の写真。見事でしたねえ。
青島の写真若干追加しました。ご覧ください。



 今日の日記。(5月13日)
野菜がなくなったので買いに行くことにする。
まだ時間が早いので海岸の遊歩道をぶらぶら歩いていると、双眼鏡を持ったおじさん。

「双眼鏡を買わないか」
「この間あんたから買ったよ」
「??」
「あんたがこの間私に売ったんだよ」

通じない。
「とにかく、持っているから要らないよ」
「じゃ、サングラスはどうだ」
「どれどれ」

掛けてみる。なかなかいい。
「いくらだい」
「10元」
「高いよ」
「いくらなら買う?」
「ま、5元だな」
「いいよ、5元で」

いったい、原価はいくらなんだ!
夏になれば必要だから買うことにする。
今日はうす曇り。海は穏やか。人出は少ない。
いつものように匯泉広場を横切って、中山公園まで来る。
体育場を一回りして帰ろうか。

おや?体育場の中にスーパーの看板があるぞ。とにかく行ってみよう。
駐車場の入り口から柵の中に入ると、通り過ぎようとしたおじさんが真似して入ってくる。
スーパーの看板の近くまで来ると若い女性が追いついて、東門はどこですか、と聞いてくる。
うーん、私に聞いてもねー。

「そこのおじさんに聞いてみな」
スーパーとは看板に偽り。ジュースとカップラーメンが少し。がっかりして八百屋さんへ。
体育場を出て坂道を上がって、八百屋さんの前まで来ると屋台が出ている。ワンタンを食べている人がいる。今まではなかった店だ。ワンタンに目がないから思わず立ち止まる。

「食べていきなさいよ。そこの椅子が空いてるよ」
「いくら?」
「1,5元だよ」

じゃ、食べていこうか。昼ごはんを作る手間が省けるし。
味はいまいちだけど、ワンタンの中に肉も入っているし、20個もあるからまあまあか。
八百屋さんはタタミ2畳くらいの小さい店だ。今日は小さいトマトがない。普通のトマトの半分ぐらいの大きさで真ん丸いやつ。ほどよく甘酸っぱくて丸かじりにちょうどいいのだ。

仕方がないからバカでかいのを三つ。ねぎを4本、にんじんも大きいのを1本。〆て4,2元。安いなあ。
アパートの隣に廃屋がある。元は風格のある建物だったに違いない。庭も広い。美術学校の学生が絵を描いている。私もこの廃屋が好きだ。わび・さびの趣(?)がある。
誰か手入れをして日本人向けのペンションでもやってみれば?
アパートに帰って鏡の前でサングラスをかけてみる。ますます中国人ぽくなってきたなあ。道を聞かれる回数が増えるぞ。

                                   
青島市   足立吉弘