ホテルのテラスから見たハロン湾の夜明け

 ハロン湾近くのホテルに宿泊し10月31日(水)は、ホテルの9階客室から眺める夜明けのハロン湾が一望できる絶景のロケーションである。
日の出と共に、遠くの島影から太陽が昇り、徐々に明るくなっていく。しばらくはホテルの部屋のテラスに出て、そのハロン湾の絶景を楽しみ、写真を撮った。ホテルの朝食はビュッフェスタイルのバイキング。洋食・和食・中華などもあったがいつもの様に洋食でパンと副菜、コーヒーで軽く済ませて、午前8時3分にはガイドさんがロビーに迎えに来ているので、遅れないように急いで荷物をまとめて部屋を出て、フロントでチェックアウトの手続きを行う。

 ガイドさんの案内で、ホテルから車で5分ほどの所にあるハロン湾観光の港に向かった。さすがに世界遺産のハロン湾には大勢の観光客が既に船着き場で待っていた。我々の乗船する船を待つ間に、船着き場を見ているとボールを半分にしたような丸い竹で編んだ船を櫓で上手に漕ぎながら、漁船と岸壁の間を往復している。

ガイドのゾンさんと桟橋で船を待つ 船と岸壁を行き来する丸い竹製のボート 今日のロングクルーズとなる観光船
観光船のデッキから見るハロン湾 奇岩ゴリラ島 水墨画の様な景観

 今日のハロン湾ツアーは通常3時間程のコースではなくて、ロングコースの6時間クルーズである。どんな船に乗るのかとみていると向こうから、今日乗船する船がやってきた。船の方に案内されて乗船をする。最初は我々夫婦2人とガイドさんの3名だけの乗船だったが、その内ほかの観光客も乗船してくるのだろうと思っていたが、結局他には日本人の男性2名とガイド1名が乗船したのみであった。まるで40人乗りのこの船を貸し切った感じである。と言うのもここ数日、ハロン湾の天気が悪くで観光船が出航できなかったそうだ。

 6時間コースで、観光のクルーズの時間もたっぷりあるので、観光船が岸壁を離れてしばらく湾内を航行している間、海はなぎ状態で海の色も緑色をした、透明度の高い海面が見えた。見どころとしては湾内に数多く点在する奇岩や島などを見ながら、写真を撮っていた。その内に客室から2階の運転席に近い展望できる場所があるので、そちらに上り見晴らしの良い場所で、船に備え付けられた竹で編んだ寝椅子に横になりながら、ハロン湾内を静かに進む船の上から、景色を堪能することが出来た。途中にベトナムの通貨に印刷してある奇岩や、ゴリラ島、小鳥がまるで口ばしでキッスをしている様な二つの岩山を通過、しかし周りの景色に気を取られてシャッターチャンスを逃がしてしまった。

TI TOP島頂上に展望台がある 船着き場のTI TOP島記念碑 頂上から見た湾内の小島(1)
頂上から見た湾内の小島(2) 記念写真を撮ってもらった 頂上から見た湾内の小島(3)

 そして、お昼近くにはティートップ島に到着。この島に上陸すると急な階段を上ると島の頂上にある中国風の展望台から、ハロン湾の大パノラマが展望できる。しかし、船着き場からその展望台までは、本当に急な階段が長く続き年寄りにはかなり堪える。息をハアハア言いながら途中で少し休憩もして、やっと展望台に到着。そこは本当に素晴らしいハロ湾の大パノラマが楽しめるビューボイントだった。同乗していた日本人男性の方も連れの方は、山登りは棄権され、山登りが得意な男性(同年代の方)が後から上ってこられた。展望台でその男性に記念写真を私のカメラで撮って頂いた。展望台に上る途中でもトンボを見た。ベトナではトンボは色々な陶器や木工製品として加工販売されている。
 展望台からの下りは、急な階段を一歩一歩降りていくが、下からいろんな国の観光客が昇ってくる。目についたのは韓国や中国の観光客が多く、、日本の山で出会うと挨拶する習慣で”こんにちは”と日本語で話しかけても、無視される事が多く、最後は声掛けをやめた。

スンソット洞窟のある船着き場 洞窟入口から見たハロン湾内 洞窟内は意外と広い
洞窟の出口からハロン湾内を見る 帰路の観光船デッキにて ロングクルーズを堪能できた!

 ティートップ島の観光を終えて、船で行ってもすぐ到着するスンソット洞窟のある島に着いた。ガイドさんの案内で洞窟内を探索。中に入るとこれが結構広くて、天井から巨大な鍾乳石が垂れ下がっている。それらは動物に見えたり、観音様に見えたりと中々面白い。この洞窟内を40分程巡ってようやく出口にたどり着いた。この出口からは眼下に船着き場に多くの観光船が停泊し、遠くにはハロン湾が一望できる場所だ。
 狭い通路を通って、乗船していた船に戻ってここでようやく朝昼食だ。全員がそろったところで船は桟橋を離れ、出発地点に向かう。昼食は船の中で調理された海鮮料理である。ベトナムのエビ料理や餃子の様な揚げ物、生春巻きなどが次々と出てくる。ワインを勧められたが1ボトル売りのため、とても二人で飲めないので断った。
 食事も終わって、しばらくすると船の乗務員(女性の方)が手作りの土産品を持って、買わないかとセールスである。特に欲しい物もなかったので我々は購入しなかったが、日本人男性2人組の方たちは昼食時にかなりワインを召し上がって、かなり酩酊気味である。その頃合いを見計らってか、女性が土産物をセールして購入されていたので、少しはベトナム経済に貢献されたのではないかと思う。とにかくベトナム女性は良く働く。商売熱心だ!

ベトナム紙幣に印刷されている島 ハロン湾内の海上の小学校 帰路対岸に見える町並み

 そして、なごり惜しいがベトナムハロン湾の長いクルーズを終えて、午後2時頃に岸壁に到着する。そこから又、ガイドさんと運転手のツォイさんの乗用車で3時間半かけてベトナムの首都ハノイに向かう。この車の中でもガイドのゾンさんといろいろ話をした。
 ベトナムの原発建設の事、ハノイの地下鉄建設の事。ベトナムには中国と同様に二人っこ政策があるそうだ。それ以上生まれると罰金があるそうだ。ベトナム人の平均年齢は女性で78歳、男性で72歳、人口はベトナム戦争の影響で若者が多い。そして年寄りは少ない。人口は8千万人ほど。ベトナムの住宅は高い、土地は国有で国民は政府から土地を借りる。家屋のみの売買だ。国民はお金よりも金を蓄財する。金はここ10年で8倍にも値上がりしたそうで、10g=4000円程だそうだ。
 ハロン湾近くでは石炭が沢山産出するので、このあたりの住民は豊かであるとのこと。しかし、道路はトラックの運搬で車道はほこりだらけ、一日に2回ほど散水車で水を撒いている。
 ベトナム市民も最近は結婚年齢が遅くなった。女性も結婚時期が遅くなってる。

 ハノイ市近くに来るとバイクの通勤車が多い。通常ベトナムの仕事は午前7時30分〜午後4時30分 午後5時になると帰宅ラッシュで市内はすごく渋滞する。ハノイ市内には夜ついたので、周りは暗くよくわからない。ホテルに到着前に市内の中華料理店で夕食を頂く。団体の観光客が多く、テーブルを囲んでいる。我々は二人だけなので、室内の端の方で夕食を頂く。ただ、ガイドさんがいないのでお店の人が次々と料理を運んでくるのを、もくもくと食べて時折り家内と話すだけなので食が進まない。中華料理のボリュームも結構あって我々には少々持て余し気味だ。夕食を終えるとそのお店を出て、ガイドさんと落ち合ってホテルに向かう。今夜のホテルはハノイ中心部にあるハノイ・ヒルトンホテルだ。さすがに格式もあって素敵なホテルだ。チェックインの手続きはガイドさんが行ってくれた。少々今日のクルーズとドライブに疲れたので早々とホテルの部屋に向かう。
 あすは午前9時30分にホテルロビーで落ち合って、ハノイの市内観光をする予定だ。