上海の女朋友 melodyさん


     

      
  新築進む北京体育館      新装なった上海大飯店   2004年オリンピック競技場


  現在私は、上海在住の中国人女性と日本語によるメール交換をしている。もう、2年以上にもなる。きっかけは上海水産大学日語系(日本語科)の先生に頼まれ、授業の一環として学生たちに日本人のEメール仲間を紹介したことに始まる。いっときは、私自身も10人ほどの学生とのお相手で、彼らがつぎつきと発信してくるメールに対応するとともに、その日本語に対して丁寧に添削してあげていたものである。

  大都会・上海にはいろいろな地方から学生が集まってくる。一人っ子政策の中、男子も女子も勉強に取り組む姿勢は日本人学生の比ではない。真面目そのものである。そして、すれていないから、とても可愛い。モンゴルの王小姐(ワンさん)なんかは、私の友人たちにもてて、大変な忙しさだったと思う。でも、彼女だって抜け目ない。試験のあるときなどは、それとなく多くの日本人にメールを送ってきた。そして解答を探り出していたように思う。それがかわいい仕草だったように感じている。
  今、王さんはどうしているのかなぁ、とても懐かしい。

  やがて日本語によるメールの授業が終わると、みな次第に交信が途絶え離れていったが、いまでも毎日のように発信してくる彼女が一人だけいる。私の趣味の一つはEメール活用による囲碁である。10人ほどの人たちと、毎日のようにパソコンで囲碁を打っている。中国語では、「我毎天用電脳下囲棋」という。彼女は日常の私の生活状況を知っているから、お昼休み近くとか仕事の終わる5時頃になると、突然、私のパソコンに飛び込んでくる。

  最近は、メールからチャットになった。MSNによるMessengerの、パソコン利用によるおしゃべりである。在日している中国人パソコン愛用者は、チャットを活用して故郷の家族との会話を楽しんでいるようだ。これは無料で遠い故国と電話しているようなものだから、とても使われている。

  彼女の本名は呉さんだが、チャットでのハンドル名はmelodyさんである。今年6月に大学を卒業して日本系列の企業に就職した。仕事は通訳やコンピューター関係である。いまやADSLや光ファイバーの時代だから、お互いにお金はかからない。ちゃっかりしている彼女は、仕事の真っ最中と思われる10時や2時頃でも交信してくる。

  「どうしたの、まだ仕事の時間だよ」
  「今日、上司がいない。出張したから大丈夫よ」

  なーんて具合で全てオープンである。自分の娘より若い子を相手に私も生き返る感じだ。恋愛
  パパっ子のmelody

問題や仕事に対する心構えなんかも相談にのっている毎日である。まだまだ、日本語の間違いも多い。だが、日本語習得にかける意気込みにはすばらしいものがある。

  それを直しながら私も中国語を教えてもらっている。日本語二級試験には、昨年の暮れ学生のときに合格した。この12月には、日本語一級試験を受験している。合格発表は来年の2月である。私は彼女にぜひとも合格してほしいものと、心から待ち望んでいる。 (千遥)